Gintama OLD Spoiler ぎんたま

喜々の口から出た触手に
突き刺され倒れた陸奥

坂本
「陸奥！喜々…！お前！」

喜々
（かっ…身体が…いう事をきかない…！）

喜々の身体は隙間から覗き見してた時から
既に乗っ取られてた

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喜々
（そうか、私の身体は既にあの時…！！）

笵堺の声が聞こえてくる

笵堺
「そう、貴様のものではなくなった

　第三師団団長、范堺はその兵と同じく
　自らも肉体を持たぬ
　見たとすればそれはただの器だ

　今、 貴様の内に蠢く
　機械生命体(もの)こそがこのわしよ」

坂本
「お前！！喜々の身体にとりつき
　わしを狙っとったのか！！」

范堺
「読みが外れたな

　この船のシステム如き我が
　尖兵達(ウイルス)で掌握できる

　じきこの船も我が手に下ろう
　そして貴様が見た通り 船員達も」

背景には乗っ取られた船員達の様子

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坂本に抱きかかえられた陸奥が
坂本を睨んでくる

坂本
「！？」

范堺
「貴様の最後に残った仲間も」

その時、陸奥が坂本を蹴りとばす
目つきが変わっている陸奥

范堺
「あとは貴様だけだ、坂本辰馬

　【兵をもたぬ兵団】
　我等第三師団の通り名よ

　だがその名にふさわしいのは
　どうやら貴様の方だったらしい

　いや、貴様が消えれば
　名実共にそうなろう

　貴様が率いていた快援隊だったものは
　わしの第三師団となるのだから」

喜々の姿でニヤリと笑う范堺

范堺
「安心して死んでゆけ」

坂本が陸奥に蹴り飛ばされ
タンクに派手にぶつかっていく

ぐったりしている坂本に
更に向かっていく陸奥

范堺
「その死を嘆く者はどこにもいない」

范堺の内側からそれを見ている喜々
坂本の言葉を思い出す

坂本
【部下に見捨てられても
　わしは部下を見捨てん】

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陸奥が攻撃する瞬間、
坂本が陸奥の笠に発砲する
坂本と距離を取る陸奥

坂本
「ほう、ウチの船と船員がほしいと
　なら商人(あきんど)として忠告しとくぜよ

　企業買収したいならまず
　その会社詳しく下調べする事じゃ」

坂本の打った弾が中枢システムに直撃する
次の瞬間、爆発する

坂本
「残念ながらウチは事故物件
　地獄いきの会社ぜよ」

爆発により警告が鳴り始める

アナウンス
「－制御システムに重大な問題が
　発生しました

　これより船は緊急モードに移行します
　乗組員は速やかにー」

范堺
「血迷ったか、このわしに
　全てを奪われるくらいなら
　快援隊ごとこの船を落とすと？」

坂本
「船と共に沈む覚悟もない奴に
　船と共に飛ぶ資格はないさ

　お前にその覚悟があるか
　わしらと…その身体と沈む覚悟が」

喜々
（まさか…！！この男…）

突然、揺れ始める船
坂本、陸奥、喜々がバランスを崩す

喜々の口から触手が出る
それが中枢システムに刺さる

范堺
「これしきのシステムの破損…
　わし自らが機能を補えば
　容易に復旧できるわ」

坂本の足を掴む陸奥

范堺
「沈むのは貴様だけだ
　坂本辰馬ァアア！」

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喜々の口から范堺本体が出ようとする

坂本が中枢システムに向かおうとするが
陸奥が坂本の腰に手をやり止める

喜々
（それこそが坂本辰馬の狙い
　あの男が仲間でもなく私でもなく

　制御装置を取ったのは私の身体に取り憑いた敵に
　揺さぶりをかけ私から引きはがすため

　坂本辰馬、お前はこの期に及んで
　まだ見捨てないというのか、私でさえも）

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中枢システムに向けて銃口を向ける坂本

笵堺
「悪いが将軍とやら考え事は
　１人の時にした方がいい
　 大事な作戦が筒抜けだぞ」

坂本が発砲する

だが喜々の口から出ている触手が弾を止める
その弾を坂本に向かって放つ笵堺

坂本の眉間寸前まで迫る銃弾の描写
サングラスが飛ばされ仰け反る坂本

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范堺
「将軍、今のわしは貴様の考えている事も
　手に取るように解る

　この感情は怒りか悲しみか

　貴様を唯一護ろうとした者は
　貴様のために死んだぞ

　全て知っている

　貴様もこれで誰もいなくなってしまったな
　貴様はあらゆる物に利用され担ぎあげられ

　頂に立つ事を望まれたゆえに
　貴様も望まれるまま頂を目ざした」

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【喜々回想】

どこかの間の上座に座る喜々
眼前に広がる死屍のイメージ

喜々
（－そう、私もまたあらゆる物を利用して
　だが頂に立ち私は気づいた

　望まれたはずなのに
　それに答えたはずなのに
　そこには誰もいなかった
　
　ただ私に使い捨てられた死屍が
　累々と転がっているだけだった

　私が将軍である事を望む者は
　もう誰もいない

　それどころか私にはその身を護る
　一兵すらもいない

　私は一体何のため頂までやってきた）

死屍の中から血だらけの喜々が言う

喜々
「理由など何もない
　最初から貴様は空っぽだった

　人に利用される事でしか
　自らの目的も見出せぬほど

　ゆえに頂(ここ)に固執し全てを失った
　貴様を利用する者も貴様が
　利用した者ももういない

　ここは頂などではない
　貴様ら使い捨てられた玩具が転がる」

【回想終了】

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范堺
「ただのガラクタの墓場だ
　使い道のなくなったガラクタは
　転がっていろ、永遠に」

喜々が口から出てる触手のようなものを掴む

范堺
「！！」

坂本の言葉を思い返す喜々

坂本
【お前に死ぬ権利はない
　暗君だろうと名君だろうと

　一度国を背負うた君主(おとこ)が
　簡単に死ねると思うな】

喜々は口から伸びている触手を
引っこ抜こうと引っ張る

喜々
（坂本辰馬 何故私を生かした
　この屍の頂で１人残った私に
　何をしろというのだ）

范堺
（きっ 貴様は！！）

触手が喜々の体内を攻撃する
喜々は血を吐きながらも
引っこ抜こうとする力を止めない

喜々
（いや もう何も問うまい）

喜々
「おおおおおおおお」

自力で触手を引っこ抜く喜々

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喜々
（それは自分自身で
　見つけねばならぬ答えだ

　誰かに利用されるでもない
　誰かを利用するでもない

　自分自身の足で
　目指さねばならぬ頂だ）

坂本に捕まった時の回想

坂本
【わしらもあなたも
　これからが本当の戦いですからの】

支配から解放される喜々

喜々
「今だァァァァァァァァァァァ！！」

陸奥も感染しながらも自我があった

坂本の眉間ギリギリまできた銃弾を
陸奥が止める

范堺
「！！まさか貴様、感染しながら…
　まだ自我を…！」

陸奥の片目に生気が戻っている

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喜々
（それが私の戦いだ、坂本辰馬）

触手についていた范堺を銃で撃つ坂本

煽り
「貫け－－！！」

【随時、追加更新】